こんにちは、てつです。
最近、日本のAIスタートアップ「Sakana AI」がSakana ChatというAIチャットサービスを公開したので、さっそく触ってみました。
結論から言うと、
- 完全無料
- 日本国内にデータ保存(ソブリンAI)
- 日本語にめちゃくちゃ寄せた中立性重視
- Web検索も標準搭載
という、ChatGPTやGemini・Claudeとはちょっと毛色の違う「日本仕様のAIチャット」でした。
今回は、
- Sakana Chatって何ができるの?
- ChatGPT・Gemini・Claudeと比べてどうなの?
- 料金は?
- 今後どうなっていきそう?
という観点で、実際に使ってみた感想も交えながら解説します。
Sakana Chatとは? 何ができるの?
サービス概要
Sakana Chatは、東京拠点のAIスタートアップ「Sakana AI」が公開した、日本向けに最適化されたAIチャットサービスです。
特徴をざっくりまとめると、
- ベースモデル:Namazu(DeepSeekやLlamaなどのオープンモデルをベースに、Sakana AIが独自の事後学習を施したモデル)
- 日本語特化:日本の文化・法制度・表現の自由に合わせて調整
- Web検索:最新情報を取得しながら回答可能
- ファイルアップロード:PC上のファイルを読み込んで要約・分析
- 思考モード:複雑な推論が必要なタスク向け
- トーン設定:「標準🐟」「丁寧🐠」「大阪🐙(大阪弁)」の3種類
といった感じです。
何ができるのか(主な機能)
1. Web検索付きチャット
チャット画面の「+」ボタンから「ウェブ検索」を選ぶと、最新のWeb情報を取得しながら回答してくれます。
例:「2026年3月の日経平均の動向を教えて」
→ Web検索をONにすると、直近のニュースを拾って要約してくれる
という感じで、Perplexity的な使い方もできます。
2. ファイルアップロード
同じく「+」から 「ファイルをアップロード」 を選ぶと、PC上のPDFやテキストなどを読み込めます。
- レポートの要約
- 長文記事の要点整理
- 資料のチェック(誤字脱字・論理の穴)
などに使えます。
現時点ではGoogle Driveなど外部連携はなしで、PCからの直接アップロードのみです。
3. 思考モード
「+」の「思考」を選ぶと、より深い推論モードになります。
- 複雑な問題の分解
- 多段階の推論が必要なタスク
- 企画案のブラッシュアップ
など、「ちょっと考えさせたい」ときに便利です。
4. トーン設定(標準・丁寧・大阪弁)
右上のアイコンで、
- 標準🐟
- 丁寧🐠
- 大阪🐙(大阪弁)
の3つから選べます。
「大阪🐙」は標準の内容を大阪弁に翻訳した感じで、内容はほぼ同じですが、テンションが上がるので、気分転換に使うと楽しいです
私のブログを大阪弁で、解説してもらいました。
せやな、このブログは 「てつblog」 っていう個人ブログやで。
🐟 運営者について
- 運営者は てつ さんという男性。
- 普段は 製造業 で働いてはるんやけど、2025年9月からFX(外国為替) を始めたって感じやねん。てつblog
🐠 ブログの主なテーマ
カテゴリ見ると、こんな感じやな:
- AI(人工知能):21記事
- FX:11記事
- 雑記:9記事
- デジタル:8記事
- ブログ運営:5記事
- 政治:4記事
つまり、AIとFXがメインで、その周辺のデジタルツールやブログ運営の話も書いてはる感じやねん。てつblog
🐡 記事の傾向(どんな内容が多いか)
新着記事を見ると、だいたいこんなノリやで:
- AIツールの活用記事
- 「コードが書けなくても大丈夫。Claude × Gemini で cTrader に『AI分析ボタン』を自作してみた」
- 「公開終了で騒然!神AI『Sora』はなぜ消えた?」
- 「Claudeに消費税10%がかかる時代——AIサービスの『見えないコスト』」
- FXの自動化・自作ツール
- 「【自作ツール公開】退屈なFXスワップ運用を劇的にエンタメ化!」
- FXの失敗談・体験談
- 「【FX失敗談】初トレードで貯めた1万円が全滅!」
- ブログ運営・技術ネタ
- 「爆速ブログ構築!静的サイトジェネレーター『Hugo(ヒューゴ)』の魅力」
要するに、AIを使ってFXを自動化したり分析したりする自作ツールや、AIサービスのニュース・コスト感、自分のFX体験(特に失敗談)、ブログの作り方・技術的な話が中心やな。てつblog
🐬 コンセプト・雰囲気
- てつさんは、AIもFXも「ほぼ未経験から始めた」タイプに見えるで。
- コードが得意やない人でも、ClaudeやGeminiみたいなAIを使って、自分でツールを作ってみるっていう「DIY感」が強いブログやねん。
- 失敗談も正直に書いてはるから、“上から目線”じゃなくて、一緒に学んでる感じが伝わってくるわ。
まとめると、
「AIとFXを未経験から始めた製造業のてつさんが、AIツールで自作したり、FXの失敗談も含めてリアルに発信してるブログ」
って感じやな。
AIで投資をちょっと楽しく・賢くしたい人には、かなり参考になる内容やと思うで。てつblog
Namazuモデルの正体:なぜ「日本仕様」なのか
Sakana Chatの裏側には、Namazuというモデルが使われています。
ゼロから作ったわけじゃない
Namazuは、DeepSeekやLlamaなどのオープンウェイトモデルをベースに、Sakana AIが独自の事後学習技術(RePoやDroPE)を適用して 「再設計」 したモデルです。
つまり、
- 世界トップクラスのオープンモデルを土台に
- 日本の文脈・法制度・表現の自由に合わせて調整
というアプローチです。
ソブリンAIとしての位置づけ
Sakana AIは、国内のGPUクラウド(GMO GPUクラウドなど)を使って学習・推論を行うことで、
- データの越境移転を防ぐ
- 日本の法制度に沿った運用
を実現しています。
これは、「ソブリンAI(主権AI)」と呼ばれる考え方で、
- 機密データが海外に流出するリスクを減らす
- 海外プラットフォームの仕様変更やAPI制限に左右されない
といったメリットがあります。
ChatGPT・Gemini・Claudeとの性能比較
ここからが本題です。
Sakana Chatを、ChatGPT・Gemini・Claudeと比べてみました。
参考にしたのは、実際に5つのAIを比較したnote記事
比較表(ざっくり版)
| 比較軸 | Sakana Chat | ChatGPT | Gemini | Claude |
|---|---|---|---|---|
| 価格 | 完全無料(α版) | 無料+有料 | 無料+有料 | 無料+有料 |
| 日本語特化 | ◎ 専用の事後学習 | △ 汎用 | △ 汎用 | △ 汎用 |
| Web検索 | ◎ 無料で標準搭載 | ○ 搭載 | ◎ Google連携 | ○ 搭載 |
| バイアス対応 | ◎ 回答拒否ほぼ0% | △ 米国基準 | △ 米国基準 | △ 米国基準 |
| データ保存� | 🇯🇵 日本国内 | 🇺🇸 主に米国 | 🇺🇸 主に米国 | 🇺🇸 主に米国 |
| オプトアウト | ❌ 不可 | ⭕ 可能 | ⭕ 可能 | ⭕ 可能 |
| 画像生成 | ❌ なし | ⭕ DALL-E | ⭕ Imagen | ❌ なし |
| ファイル対応 | ⭕ 対応 | ⭕ 対応 | ⭕ 対応 | ⭕ 対応 |
| 思考モード | ⭕ あり | ⭕ あり | ⭕ あり | ⭕ あり |
| コード実行 | ❌ なし | ⭕ あり | ⭕ あり | ⭕ あり |
| モデル公開 | ◎ オープンウェイト | ❌ クローズド | ❌ クローズド | ❌ クローズド |
| アカウント | 不要 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 利用地域 | 🇯🇵 日本国内のみ | 🌐 グローバル | 🌐 グローバル | 🌐 グローバル |
1. 日本語特化・バイアス対応
Sakana Chatの最大の強みはここです。
- ChatGPTやGeminiは、米国基準の検閲・バイアスが強い
- 政治・歴史・宗教などのデリケートな話題だと、「回答を控えます」と逃げることが多い
一方、Sakana Chatは、
- DeepSeekなど海外モデルが持っていた回答拒否率(約72%)をほぼ0%に改善
- 日本の表現の自由・文化的文脈に合わせて中立性を重視
という設計になっています。
例:
「〇〇事件について、A説とB説の両方の立場から説明して」
→ ChatGPTは「政治的な話題なので控えます」と逃げることもあるが、Sakana Chatは両方の立場を比較して説明してくれる
という感じです。
2. Web検索機能
Sakana Chatは、Web検索が無料で標準搭載されています。
- ChatGPT無料版:Web検索は制限あり
- Gemini:Google連携で強力だが、無料枠に制限あり
- Claude:Web検索はあるが、無料枠の制限あり
という中で、Sakana Chatは無料でガンガン検索できるのが大きいです。
BrowseCompというベンチマークで38.5ポイントを記録しているなど、エージェントとしての能力も評価されています。
3. コード実行・画像生成は未対応
一方で、現時点ではできないこともあります。
- コード実行:なし
- 画像生成:なし
ChatGPTやGeminiには、
- ChatGPT:DALL-E連携で画像生成
- Gemini:Imagen連携で画像生成
- 両方ともコード実行(Pythonなど)が可能
という強みがあります。
開発者や画像生成をよく使う人には、Sakana Chat単体では物足りないかもしれません。
4. モデル公開(オープンウェイト)
Sakana ChatのベースモデルNamazuは、オープンウェイトとして公開されています。
- ChatGPT・Gemini・Claude:クローズドモデル
- Sakana Chat:オープンモデル
という違いがあります。
これは、
- 自社でカスタマイズしたい
- 研究目的で中身を確認したい
という開発者・研究者にとっては大きなメリットです。
料金は? 完全無料(α版)
現時点(2026年4月1日時点)では、Sakana Chatは完全無料で利用できます。
- アカウント登録不要
- 日本国内からアクセスするだけで使える
- Web検索も無料で使い放題
というかなり太っ腹な仕様です。
ただし、α版という位置づけなので、
- 将来的に有料プランが追加される可能性
- 機能追加・仕様変更
はあり得ます。
公式のFAQ
Sakana Chatの今後(ロードマップ的な話)
Sakana AIは、「チャットの会社」というより「事後学習技術の会社」という側面が強いです。
今後想定される展開としては、
1. エージェント化・業務自動化
Sakana Chatは、Web検索+思考モードでエージェント的な動きができるので、
- 自律的に情報収集・分析する「AI秘書」
- 業務フローを自動化するエージェント
といった方向に進化する可能性があります。
2. 国内エコシステムの中心に
Namazuモデルがオープンウェイトで公開されているため、
- 金融・医療・行政などドメイン特化モデルの開発
- 国内企業が自社データでファインチューニング
といった 「日本版LLMエコシステム」 の中心になることが期待されています。
3. ソブリンAIとしての標準化
- 防衛装備庁との連携
- 行政・公共機関向けの専用モデル
など、安全保障・公共分野での活用も視野に入れられています。
実際に使ってみた感想(てつ的レビュー)
最後に、実際に触ってみた感想を少し。
良いところ
- 無料でWeb検索が使い放題なのはかなり便利
→ Perplexity的な使い方ができる - 日本語のニュアンスが自然
→ Claudeより「日本語らしい」感じがする - 政治・歴史系の質問でも逃げない
→ 多角的な視点で説明してくれるので、リサーチに強い
イマイチなところ
- 画像生成・コード実行がない
→ 開発用途や画像生成用途には向かない - 外部連携(Google Driveなど)がない
→ ファイルはPCから直接アップロードのみ - α版なので、UIや機能がまだ変わる可能性あり
結局、誰におすすめ?
個人的には、
- ニュース・社会問題のリサーチをよくする人
- 他AIの「回答拒否」にイライラしている人
- 日本語で深い議論をしたい人
- 無料でWeb検索付きAIを使いたい人
には、かなりおすすめです。
一方で、
- コード生成・画像生成をメインで使う人
- 海外の最新モデルを追いかけたい人
には、ChatGPTやGemini・Claudeの方が向いているかもしれません。
まとめ
Sakana Chatは、
- 完全無料
- 日本国内にデータ保存
- 日本語特化・中立性重視
- Web検索標準搭載
という、 「日本発のソブリンAIチャット」 として、ChatGPT・Gemini・Claudeとは違うニッチを狙っています。
まだα版で機能も限定的ですが、
- 政治・歴史系のリサーチ
- 日本語での深い議論
- 無料のWeb検索付きAI
を求めている人には、かなり刺さるサービスだと思います。
ぜひ一度、触ってみてください。
公式サイトはこちらです
それでは、また次の記事でお会いしましょう。